2013年7月21日日曜日

雪乃は東丸のことを名字で呼ぶ。 同じ世界が広がっている。22-1.→23.

22-1.雪乃は東丸のことを名字で呼ぶ。

「あれ?部屋の中、何か変わった感じ?」

声のする方を見るが雪乃の姿はない。あんまり引っ張る意味もないので(だって冒頭)起きた現象を端的に書いてみると、そこにはニンテンドー3TSがあった。

「わたぬきー?」

雪乃は東丸のことを名字で呼ぶ。どう考えても3TSの中から彼女の声がしている。まさかと思いながら、東丸は二つ折りになっているゲーム機をパカっと開いた。

「あ、いたいた。」

そこには雪乃がいた。雪乃的には、東丸を見つけたつもりなのだろうが、東丸が雪乃見つけたという方が相応しいだろう。幽霊のカノジョは、手の平に収まる携帯ゲーム機の中にいた。そう、私の仕業です。


23.同じ世界が広がっている。

幽霊になった幼馴染の女の子が彼女となり、さらにゲーム機の中に入った。なかなか信じられない状況だが、どこからが信じられない状況なのだろうか。例えば、小説やマンガなどの物語の設定を考えると時に「IF」は一つに留めるという定石がある。例えば、「罹患すると花嫁が死にゾンビとなる奇病(笑)」なるモノを考案したら、それを主として世界感を膨らますべきであり、もしも、その世界に異次元からの侵入者や神などが存在すれば、取り留めないのことになるだろう。

しかし、世界には一言で説明できない現象も存在する。東丸と雪乃は、なるべく状況を理解すべくTSの中の様子と、現実の世界との違いなどに関して、調査することにした。

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